[3.25 W杯最終予選 日本 0-0 サウジアラビア 埼玉]
日本代表がボール支配率77.6%を記録しながらも0-0に終わった一戦、AFC公式のMVPにあたるプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは62分間の出場だったMF久保建英(ソシエダ)だった。「誰がなってもおかしくない展開だったので誰が選んでいるかわからないけど、そこにひとまず感謝しつつ、個人としてはあそこまで一方的な試合展開で0-0というのは少しもったいなかったと思う」。20日のバーレーン戦に続く2試合連続の受賞にも、この日のパフォーマンスに満足はなかった。
W杯出場決定後という難しいシチュエーションで迎えた一戦だったが、モチベーションは高かった。2019年6月のA代表初招集から約6年にして、W杯やアジア杯を除けば自身初となる1シリーズ2試合連続の先発出場。1ゴール1アシストの大活躍でW杯出場権獲得に導いたバーレーン戦を経て、A代表で存在感を高めたことを印象づける起用だった。
試合前には第2次森保ジャパン発足以降、師弟関係を築いてきた名波浩コーチから激励の言葉をもらっていた。「名波コーチが試合前に『信頼してるよ』と言ってくれて、その一言がもらえるだけで選手は嬉しいもの。頑張ってきて良かったなと思う」。心身ともに充実した状態でピッチに立った。
ところが試合が始まると、サウジアラビアの出方が想定外だった。
「頭の中では『もしかしたら引いてくるかな』とは思っていたけど、それこそ試合前には『奪った後のバックパスだけはやめようね』と話したくらい、相手が前から来るのを想定していたけど、始まってみたらほぼベタ引きみたいな感じで。最初の60分くらいは捨てるじゃないけどカウンターらしいカウンターもなく、ほぼハーフコートゲームみたいな、練習みたいな感覚でちょっとやりづらい感覚はあった」
そこで久保が担ったのは右ハーフスペースの相手守備ブロックの外に立ち、ビルドアップの出口となりつつ、DF菅原由勢に高い位置を取らせながら攻撃を前進させる役割。ただ、立ち上がりはチーム全体が左サイド中心の攻めになり、崩しの局面を担う機会は少なく、徐々に右比重となって久保が右ポケットを取る場面も増えたが、近年脅威を見せていた縦突破からの右足クロスが精度を欠いた。
「(右足クロスが)ちょっとよくなかったですね。余裕があったぶん悩んでしまって、ふわっとしたクロスはミスりがちだけど、速いボールを上げておくべきだったと思う」。ハーフタイムの修正以降はMF田中碧が右に顔を出す機会が増え、改善傾向にあったが、崩し切るには精度も時間も足りなかった。
久保は次のようにこの日のポジション取りを振り返った。
「いつもより降りる回数を多めにして、菅原選手が高めの位置を取れるようにというのと、僕がサイドに張り過ぎないようにというのでやっていたけど、結果的にチャンスを作れたのは僕がサイドに張っていた時だったので、そうなってくると今度は後半は田中(碧)選手、遠藤(航)選手にこっち側に来てもらって4枚で崩していこうねと話していたけど、後半になってみると前半以上のベタ引きになって、田中選手と遠藤選手がワイドまで顔を出してくる形になってごちゃごちゃした部分が出てきてしまって難しい部分もあった。でも修正は試合中とは言わないけどハーフタイムはよくできたと思う」
そうして迎えた後半17分に途中交代。「2試合連続で使ってもらえるのはこれまでなかったので、一つ僕が成長した部分なのかなと。目に見える結果として2試合とも出させてもらって感謝しています」。これまでになかった起用法にはそう手応えを述べながらも、「今日の試合でもう一回僕がチームを助ける活躍ができれば理想だったけど、それは叶わなかった」と現実を受け止め、「またチームに帰ってから。チーム(ソシエダ)も苦しい立ち位置であるので、そこを僕が個人の活躍で救っていければベストかなと思う」と前を見据えた。
スペインに戻った後には29日にラ・リーガ第29節バジャドリー戦が組まれており、4月1日にはレアル・マドリーとのコパ・デル・レイ準決勝第2戦というビッグマッチが控えている。「なんか勝てそうな気がしているんで、勝って終われたらいいかなと。そこで勝てたら気持ちいいかなと思うし、しっかりいい準備をしたい」。舞台は敵地サンティアゴ・ベルナベウ。大物食いに闘志を燃やしながら日本を後にした。
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