大リーグ 試験導入の「ロボット審判」ダルビッシュが初運用 – nhk.or.jp

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ダルビッシュ 「ロボット審判」練習で初運用 “いい経験”

#ダルビッシュ有

大リーグではことしのキャンプでストライクとボールの判定の一部をカメラを使って行ういわゆる「ロボット審判」のシステムを試験的に導入しています。パドレスのダルビッシュ有投手が参加した練習でもこのシステムが初めて運用され、三振の判定がロボット審判によってフォアボールに覆る場面がありました。

ロボット審判は球場に設置したカメラを使ってストライクとボールを判定するシステムで、試合では基本的にこれまでどおり球審がストライクを判定したうえで、テニスで導入されている「チャレンジ」と同様、判定に異議がある場合にのみ、バッターやピッチャー、キャッチャーがロボット審判の使用を申告することができます。

レギュラーシーズンの導入時期は未定ですが、大リーグ機構はことしのキャンプとオープン戦で試験的に導入していて、パドレスとマリナーズのキャンプ地の球場でも早速19日に実戦形式の投球練習で運用されました。

この日ダルビッシュ投手が参加した練習では球審がおらず、キャッチャーやコーチなどがストライクの判定をしたため、実際の試合とは状況が異なりますが、合わせて2回ロボット審判の使用がリクエストされました。

1回目は4人目の右バッターへ、ワンボールツーストライクからアウトコースに投じたスライダーがボールと判定され、これに対してキャッチャーのディアス選手がヘルメットを触ってシステムの使用を申告しました。

およそ30秒かかって球場のビジョンに映し出された映像では、ストライクゾーンの外側に1.4インチ=およそ3.5センチ外れていることが示され、当初の判定どおり、ボールとなりました。

2回目は6人目の右バッターへ、フルカウントからアウトコースに投げ込んだカーブがストライクと判定され、一時は見逃し三振となりました。

これに対しバッターはヘルメットを触ってシステムの使用を申告し、映像ではストライクゾーンの外側にわずかに0.7インチ=1.7センチ外れていることが示され、判定がボールに覆って三振から一転、フォアボールとなりました。

マウンド上のダルビッシュ投手は表情を変えずに冷静に受け止めていた一方、練習を見ていた選手たちからは驚きの声が上がっていました。

ロボット審判のシステムは、オープン戦では20日に行われるドジャース対カブスの試合で初めて使用されます。

ダルビッシュ「新しいテクノロジーに触れ いい経験」

練習後、ダルビッシュ投手は、「判定が覆ったボールは自分の中ではストライクかなと思った。この年齢でも新しいテクノロジーに触れられていい経験だなと思った。自分のように2005年からプロでやっている選手でこのテクノロジーを経験できる選手はそんなに多くないと思うし、いろいろな時代を見られるのが自分にとって大きい」と前向きにとらえていました。

この日の2回の運用では、いずれも判定が出るまでにおよそ30秒がかかりましたが、「むしろ時間をもらえるので、気にならなかった。僕は間をもらえる方が楽なので。年なので1秒でも」と冗談を交えて応えていました。

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