山本由伸 実戦形式で順調滑り出し 大谷翔平 佐々木朗希も調整 – nhk.or.jp

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山本由伸 実戦形式で順調滑り出し 大谷翔平 佐々木朗希も調整 – nhk.or.jp

大リーグ、ドジャースの山本由伸投手は、キャンプで初めて実戦形式のピッチング練習に臨み、のべ5人のバッターに対してヒット性の当たりはなく、4奪三振と、来月東京で行われる開幕戦の先発に向けて順調な滑り出しを見せました。
また前日、休養日だった大谷翔平選手は、ピッチャーの守備練習に参加したあとティーバッティングを行うなど、投打の二刀流で調整しました。

山本 のべ5打席で4つの空振り三振

14日、ドジャースのキャンプは3日目を迎え、山本投手は主力のバッターを相手に初めて実戦形式のピッチング練習に臨みました。

最初に、昨シーズン20本のホームランを打っているキャッチャーのスミス選手からストレートで空振りの三振を奪うと、その後も最速で152キロを超えるストレートと得意のスプリットなどの変化球でヒット性の打球を許さず、3人のバッターに対してのべ5打席で4つの空振り三振を奪いました。

最後のバッターから変化球で三振を奪うと、グラウンドに集まっていたファンからは大きな歓声が上がっていました。

対戦したスミス選手は「かなり調子がよさそうで、彼にとっていい年になるだろう」と山本投手の状態の良さを感じている様子で、来月18日に東京で行われるカブスとの開幕戦の先発に向けて順調な滑り出しを見せました。

大谷翔平 独自の“二刀流”の調整

前日屋外での練習を行わず休養日だった大谷選手は、ピッチャー陣の全体練習に参加し、キャッチボールや守備練習で汗を流しました。

その後は、佐々木投手のブルペンでの投球練習を見守ったあと、バッターとしての練習に移り、通常よりも細く長いバットを使ってティーバッティングを行ったり、タブレットで撮影しながらマシンを使ったバッティングをしたりしてスイングの軌道を確認していました。

最後はトレーナーとともに芝生の上で下半身のトレーニングも行い、独自の“二刀流”の調整を精力的にこなしていました。

佐々木朗希 キャンプ2回目のブルペン 感触を入念に確かめ

佐々木朗希投手は、前回から中1日で早くもキャンプ2回目となるブルペンでの投球練習を行い、およそ1か月後に迫った開幕2戦目での先発に向けて調整のペースを上げています。

みずから「思ったより緊張した」と話したキャンプ初日のブルペンではゾーンから大きく外れるボールもありましたが、この日はピッチャーの全体練習が始まる前にグラウンドに姿を見せ、ひとり黙々とダッシュを繰り返して入念な準備を行いました。

全体練習に入ると、サイ・ヤング賞を2回受賞したスネル投手と談笑する様子も見られ、徐々にチームにもなじんで緊張もほぐれた様子でした。

そして、前回から中1日で入った2回目のブルペンでは、よりコントロールも安定し、主力キャッチャーのスミス選手を相手に、持ち味のストレートやスプリットに加えて、スライダーの感触を入念に確かめながら、合わせて34球を投げました。

途中からは大谷選手もブルペンを訪れ、佐々木投手を温かい表情で見守っていました。

スミス選手は「いいストレートにスプリット、そしてこれから精度を高めていくというスライダーを受けて、とても印象的だった。緊張しているようには見えなかった。スプリットは特にいいボールだった」と感心した様子でした。

そのうえで「キャンプでボールを受けて微調整を繰り返しながら、バッターにとって効果的なボールは何か、佐々木投手がどのように調整しているのかを把握したい」と話していました。

ドジャースは、15日には主力のベッツ選手やフリーマン選手を含めた野手組がキャンプに合流する予定です。

ドジャース “二刀流”の大谷をどうマネージメントしていくか

ドジャースのフリードマン編成本部長は練習前に取材に応じ、今シーズンの先発ローテーションについて、4月に5日間のオフがあることなどを理由に「6人のローテーションにする必要はないだろう」と、開幕は5人の先発ピッチャーによるローテーションで迎える方針を示しました。

フリードマン編成本部長はこれまで、佐々木投手を先発ローテーションに加える意向を示していた一方で、けが明けの大谷選手が5月以降の復帰を見据えるなか、6人の先発投手を中5日で起用する考えも話していました。

休みの多い4月までは、5人のローテーションでも十分な休養をとれるという判断で、大谷選手が予定どおり5月以降にピッチャーとして復帰できれば、6人のローテーションで臨むとみられます。

現在の制度では、過去2シーズンのうちいずれかでピッチャーとして20イニングを投げたうえで、バッターとして先発し、3打席以上に立った試合が20試合以上あれば“投打の二刀流選手”としての登録が可能になります。

大谷選手は昨シーズンはバッターに専念しましたが、エンジェルス時代のおととしはピッチャーとして10勝をあげ、バッターとしても44本のホームランを打ってホームラン王を獲得していて、この条件を満たしています。

そのため、今シーズンは開幕から“二刀流選手”での登録となるとみられ、ドジャースはほかのチームよりも1人多い14人のピッチャーを擁することになるため、余裕を持って6人の先発ローテーションを作ることができます。

一方で、フリードマン編成本部長は、ドジャースとして初めてとなる“二刀流”選手の管理の難しさにも触れ「これは未知の領域であり、翔平だけの唯一無二のものだ。特別なだけに代償もあり『この期間でこれだけ体が回復した』などのデータがない。彼からのフィードバックを受けて、活発な会話を行う必要がある」と話し、大谷選手とともに試行錯誤を続ける姿勢を示しました。

大谷選手は大リーグに移籍して以降、2018年とおととしの2回、右肘じん帯の修復手術を受けていて、これまでNHKの取材に「もう一度ひじを手術するような事態になれば、また1年半リハビリをしてというのはあまり現実的ではない。年齢的にも中堅からベテランになる中で、これが最後のチャンスになると思う」とピッチャー復帰に向けた覚悟を示しています。

6人の先発ローテーションを維持しながら投打の“二刀流”としての大谷選手をどのようにマネージメントしていくのか、ドジャースの首脳陣は重い宿題を課せられることになります。

ドジャース 3人の写真を公式SNSに投稿

ドジャースは、球団の公式SNSで日本選手3人がクラブハウスのロッカールームで笑顔で並んで座っている写真を投稿しました。

今回、キャンプ地のロッカーは日本選手3人が並んだ位置に配置され、写真は左から佐々木投手、山本投手、大谷選手の順に並んだ3人が満面の笑みを浮かべて仲むつまじい姿を見せています。

練習では投打での調整が続く大谷選手が別メニューのため、3人で臨む姿はまだありませんが、今後はグラウンドでの“共演”にも注目が集まりそうです。

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