【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの山本由伸は28日(日本時間29日)、本拠地でのタイガース戦に先発し、5回5安打2失点、メジャー自己最多の10奪三振をマークした。勝敗はつかなかった。2点リードを許した状態で降板したが、試合は作り、先発としての役割は果たした。

2点差を追いつき、なおも一死二、三塁と攻めた延長十回、ベッツが2打席連続本塁打となる左越えの2号3ランを放って劇的なサヨナラ勝ち。ドジャースナインは歓喜に沸いた。
体調不良で一時は体重が11キロ減るほどの状態から復帰したベッツは「自分を誇りに思う」と喜んだ。ベンチで見守っていた山本も、「せめて(犠飛となる)外野フライと思って見ていた。最高の結果だった。もう本当にさすがだな」と、ベッツの勝負強さに脱帽だった。

タイガース先発はフラハティ。昨季後半にドジャースに所属し、ともにワールドシリーズ制覇に貢献した右腕で、「去年一緒に戦った仲間。こういった試合で投げ合えるのはすごくうれしい」と山本。フラハティが六回二死まで投げたのに対し、山本は二、三回にソロ本塁打を許して5回2失点で先にマウンドを降りた。
それでも、スプリットが低めに決まって10三振を奪い、「去年と比べると、スプリットはすごく自信を持って投げられている」と山本。今季、本拠地ドジャースタジアムでの初登板を振り返り、「もうちょっと、いいピッチングができたかなという感覚はあったけど、とにかく今日の試合を勝てたのは良かった」と笑顔を見せた。