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過密日程のシーズンを送り続ける久保建英。週2試合の方が好みのようだが、ラ・レアルのチーム状況的に悩ましい面もある
photograph by
Daisuke Nakashima
1月30日、久保建英が所属するレアル・ソシエダは、ヨーロッパリーグのリーグフェーズ最終節である対PAOK戦に2-0で勝利。この試合で久保はベンチからのスタートとなり、2点リードで迎えた後半27分にピッチへ送り出されたが――ピッチレベルで撮影したカメラマンの視線から振り返っていく。
撮影のために訪れたのは、スペイン北部バスク州のサンセバスチャンだった。
どんより分厚い雲に覆われた空からは、大粒の雨が降り注いでいた。世界有数のグルメの街としても定評のこの場所を訪れる楽しみの一つに、バルからバルを食べ歩くピンチョス文化があるが、この日はスタジアム最寄のバルのみで済ませることに。
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撮影後の夜食のために持ち帰ったのはロース肉に合わせ、トロトロになるまでローストされ甘みを増したパプリカを挟んだ、スペイン風サンドイッチことボカディージョ。
ベンチでチームメートを爆笑させる“コミュ力”
21時のキックオフに合わせ、1時間ほど前にスタジアムへ向かう際には雨は止んでいたが、冷たい風が吹いており体感としてはかなりの冷えを感じた。
試合前のアップに選手が現れた際にも、ネックウォーマーで口元を覆う久保の姿があり、この日の寒さを感じさせ、また選手入場時には、ベンチメンバーにブランケットが配られるなどの配慮もみられた。
ベンチの久保は隣に座るザハリャンらへ、指に巻かれたテーピングを自慢するように見せびらかしたり、不意の一言で爆笑させるコミュ力を見せていた。
この日の久保のサブスタートは、ターンオーバーがその理由に尽きた。過密日程が続く中、直近2試合で先発出場していた。またELリーグフェーズ18位で最終節を迎えたソシエダには、ストレートインの可能性はなく、負けてもプレイオフ進出の可能性がある条件の中で、中2日で迎える次戦のラ・リーガ第22節オサスナ戦(※1−2で敗戦)を見据え、主力の久保やオヤルサバル、GKレミーロが温存された。
試合は、アウェイチームが主導権を握る展開で始まった。開始早々4分には、守備ラインの裏をつかれあわやというシーンを迎えている。この日先発したGKウナイ・マレロのファインセーブにより難を逃れている。
それでもホームの後押しを受けると、ソシエダは徐々に盛り返す。
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