「MLB東京シリーズ」(18、19日=東京ドーム)の開催が近づき、空前の盛り上がりを見せている。
14日にはカブスとの開幕シリーズを戦うドジャース勢が同球場で公式練習を行った。やはり注目度の高さは抜群で、有料で一般公開された練習には金曜日の午後の時間帯でも「1万507人」のファンが詰めかけ、熱い視線を送った。大谷翔平投手(30)はグラウンドで打撃練習を行わず、走塁の動作を確認して15分弱でベンチ裏に引き揚げた。わずかな時間であってもファンにとってはたまらないひと時。姿を見せた瞬間には、この日最も大きな歓声に包まれた。
こうした光景に、本場の米国で普段からドジャースと接するメディアは〝違和感〟も覚えたようだ。地元紙「ロサンゼルスタイムズ」のディラン・ヘルナンデス記者は「大谷翔平が『日本代表』以上の存在であることを示す東京シリーズの雰囲気」と題し「彼らは叫び声を上げ、何千人もの観衆が同時に悲鳴を上げる時に発するあの音、試合終盤のプレーオフでホームチームがリードした時に聞こえるあの音を発した」と熱狂ぶりを表現した。
それだけ日本国内に高まる〝熱量〟がすさまじいということを伝えたわけだが、米国内との見方の違いにも言及。「フレディ・フリーマンやムーキー・ベッツという看板選手もいる」としながら、ファンの反応をもとに「日本から見れば大谷がいて、それ以外がいる」と記した。
他のドジャースナインの知名度もすっかり上がっているが「大谷の人気で有名になった」。いずれにせよ、国外から見ても日本での大谷人気は別格に映り、最後は「いいかい、これは練習のためだった。最初の公式戦はまだ4日先だった」と空前のフィーバーぶりに驚きを隠せないでいる。