フィリーズ3－2ドジャース（4日、フィラデルフィア＝丹羽政善通信員、竹濱江利子通信員）米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手（30）は「1番・DH」で出場し、4打数1安打。八回に右前打を放ったが、直後に二盗に失敗。レギュラーシーズンでは昨年7月22日以来の盗塁失敗で、連続成功は38盗塁でストップした。先発の山本由伸投手（26）は6回3安打1失点（自責点0）で初黒星（1勝）。試合に敗れ、開幕からの連勝は8で止まった。
痛いプレーだった。0―3の八回2死一、三塁。右前打を放ち、一塁走者だった大谷が盗塁を試みた。だが紙一重のタイミングでアウトになり、レギュラーシーズンでの連続成功は38盗塁でストップ。ゴールドグラブ賞2度のリアルミュートの強肩に屈し、ロバーツ監督は苦言を呈した。
「3点ビハインドで打席にベッツがいる状況。彼にはグリーンライト（走者の判断に委ねる意味）を与えていたが、確実にセーフにならないと」
九回はエドマンの2ランで1点差に迫った後、スミスの代走で出たテーラーが二盗に失敗。三振併殺で試合終了となり、チームの開幕からの連勝が8で止まった。
大谷は、サヨナラ本塁打を放った2日のブレーブス戦から2戦連発はならなかった。三回、打球が中堅へ角度良く上がった。大谷は本塁打を確信したかのようにゆっくりと走り始めたが、打球はフェンス前で失速。約13メートルの強い逆風に押し戻された。
打球初速は110・1マイル（約177・2キロ）で、打球角度は32度。映像解析システム「スタットキャスト」が導入された2015年以降の大リーグで、この組み合わせの打球は打率10割、本塁打確率は98・2％だったが…。九回にチームトップの5号2ランを放ったエドマンは大谷の打球について「多分、上空ではすごい風が吹いていた。110マイルで打球角度が32度なら、本来は強風が吹いていても本塁打になるべき打球だ」と苦笑いだった。
