2025年3月25日、日本代表が北中米ワールドカップのアジア最終予選でサウジアラビアと0-0と引き分けた。前節のバーレーン戦ですでに本大会出場を決めた関係、さらに主力の上田綺世、守田英正、三笘薫が怪我や体調不良で不在だった影響もあり、消化不良のゲームとなった。
サウジが「あそこまで引いてくるとは思わなかった」とは板倉滉のコメントだ。この日のサウジは5-4-1システムでブロックを組んで守ってきた。ベタ引きの相手をどう攻略するかという点で興味深かったが、結果的に日本は無得点に終わっている。
仕留めるべき時間帯に仕留められなかったのが引き分けた要因のひとつ。9分に田中碧の縦パスから、続く10分に中村敬斗のクロスからシュートチャンスを掴んだ前田大然がどちらかでも決めていれば、まるで違う展開になっていたはずだ。
しかし、ここで日本が決め切れなかったことで試合は降着。サウジが日本の戦い方に慣れてきたせいで、より攻略が難しくなった。CFの前田が上田のように最前線で身体を張るようなポストプレーができていれば攻撃に厚みも出ただろうが、そうしたパターンは皆無に等しかった。裏抜けこそ持ち味の前田にそれを求めるのはそもそも酷だろう。
【画像】日本代表のサウジアラビア戦出場16選手&監督の採点・寸評を一挙紹介! 最高点は初スタメンの20歳など4選手。MOMはリンクマンとなった15番