日本代表は20日、埼玉スタジアムで北中米W杯・アジア最終予選の第7節・バーレーン戦に臨む。勝てば、グループCの2位以内が確定、日本は北中米ワールドカップ出場が決まる。ここでは出場決定試合に臨む日本代表の先発メンバーを予想。日本は8大会連続8回目の出場を決められるか? 【動画】史上最速突破なるか? 日本代表、最終予選ハイライト
2日前合流の久保建英は次節先発か?
日本は20日に行われるアジア最終予選のバーレーン戦に勝利すれば、ワールドカップ出場が決まる。大一番に臨む先発メンバーについて考えてみたい。 フォーメーションは3−4−2−1と予想。4バックを採用する可能性もあるものの、最終予選を通じて深めてきた陣形で今回も臨むと思われる。4バックで戦うのは試合展開次第で大差がついた場合に限られる。あるいは次節のサウジアラビア戦だろう。 3バックは瀬古歩夢、板倉滉、伊藤洋輝と予想した。今回はケガのために町田浩樹が招集されておらず、11月シリーズに引き続き、谷口彰悟、冨安健洋も選外。その中で右CBに入るのは、11月の中国戦で先発を務めた瀬古とみる。高井幸大の可能性もあるが、代表ではまだ先発経験がなく、出場するとしても途中からのはずだ。 中央は板倉。谷口が負傷で不在だった11月シリーズは2試合とも中央でプレーしており、今回も守備の要として活躍が期待される。左CBは昨年6月以来の出場となる伊藤と予想。右足中足骨骨折により長期離脱していたが、所属するバイエルンで2月15日に復帰し、以降5試合でプレー(うち先発は3試合)。合宿初日の囲み取材では、本人が出場に問題がないことを明言していた。気がかりなのは3バックで戦う最終予選で今回が初出場になる点だが、スタートから3バックで戦った昨年6月のミャンマー戦でも先発しており、問題はなさそうだ。 ダブルボランチは遠藤航と田中碧の構成で、両ウイングバックは右が堂安律、左は三笘薫と予想した。キャプテンの遠藤は不動。コンビを組むのはリーズで躍動している田中ではないか。守田英正は故障明けで所属するスポルティングでも復帰後、まだ2試合しか出場していない(うち1試合で先発フル出場)。本人は「両方とも出るつもり」と意欲を示していたが、今回は無理をさせず、先発するなら次戦か。帰国が守田よりも1日早い点を考慮し、よりコンディションの良いであろう田中がスタートからボランチの一角を担うと読む。 右ウイングバックについては堂安が先発し、伊東純也につなぐ形か。守備面の貢献度が高い堂安でスタートして、相手の足が止まる後半途中から伊東で仕留めるパターンが予想される。一方の左は三笘で決まりだ。前回予選の出場決定試合(オーストラリア戦)で途中出場から終盤に2ゴールを決めてチームをカタールW杯に導いたことは記憶に新しい。今回は先発し、試合を決める役割を担う。 2シャドーは、鎌田大地と南野拓実が組むと予想する。久保建英が試合2日前の18日に帰国しているのに対し、鎌田は海外組の中で最も早い15日に帰国。コンディション面を考えれば、先発は鎌田となる。その横に並ぶ南野は最終予選で改めて存在感を示した一人だ。攻撃面の能力はもとより、守備の貢献度や強度は他の選手には武器。試合3日前に帰国していることもあり、先発濃厚だ。 1トップは上田綺世だろう。日曜日に行われたトゥエンテ戦で2ゴールを記録し、好調を維持。前回のバーレーン戦(昨年9月)も2得点をあげ、5−0の勝利に貢献している。直前まで試合があったために帰国は2日前の18日だが、ポジションを争う前田大然も同じタイミングで戻ってきており、その前田は足を打撲して18日は別メニューの調整だった。前日練習では元気な姿を見せていたものの、指揮官は先発を上田に任せるのではないか。 また、古橋亨梧は17日に帰国しているが、この冬に移籍したレンヌで出場した4試合すべてが途中出場。代表でもこれまで途中出場が多く、ここで先発するとは考えにくい。それは追加招集の町野修斗も同様で、バーレーン戦に出るとしても途中からになるだろう。 勝てば、北中米ワールドカップ出場が決まる一戦。3試合残しての出場決定は史上最速となる。前日会見に登壇した森保一監督は「バーレーンをひと言で言うと強い。ガルフカップも優勝していて、より自信を持って挑んでくると思う。日本にも早く入ってきて準備しているし、われわれへの対策も徹底的にやっている。厳しい試合になるのを覚悟して臨みたい」と気を引き締めた。さらに「前回の対戦では勝ちましたが、相手の得点になるようなチャンスを作られていた。彼らが持っている戦術的な武器、個人的な武器を抑えながら、勝利をつかみ取るためにアグレッシブに戦いたい」と話し、必勝を誓っている。 日本にとって「史上最速」という歴史の更新もかかるバーレーン戦。運命の試合は20日19時35分、埼玉スタジアムでキックオフされる。 取材◎佐藤景
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