[3.11 欧州CL決勝トーナメント1回戦 リバプール 0-1(PK1-4) パリSG]
UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は11日、決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)第2戦を各地で行い、MF遠藤航所属のリバプール(イングランド)がパリSG(フランス)と対戦した。前半11分にパリSGが先制点を奪った後、試合は動かないまま2戦合計スコア1-1で延長戦へ。延長後半には遠藤がCBで緊急起用された中、決着がつかずにPK戦にもつれ込み、GKジャンルイジ・ドンナルンマが2本のキックをセーブしたパリSGが死闘を制した。
パリSGの本拠地パルク・デ・プランスで行われた第1戦はパリSGがシュート数28-2で圧倒したが、リバプールがGKアリソン・ベッカーの度重なるスーパーセーブで無失点でしのぐと、終盤に決まったMFハービー・エリオットの決勝ゴールにより1-0で勝利。第2戦はリバプールの本拠地アンフィールドに舞台を移して行われた。
リバプール、パリSGともに先発メンバーは第1戦と同じ。もっとも、リバプールは第1戦に比べてプレッシングの位置を高めてマンツーマン気味の布陣を取った一方、パリSGはウイングの左右を入れ替え、FWフビチャ・クバラツヘリアが左、FWブラッドリー・バルコラが右に入るという細かい変化が見られた。
試合はリバプールが先に勢いを見せた。まずは前半4分、DFフィルヒル・ファン・ダイクのロングフィードがMFドミニク・ショボスライに入り、ペナルティエリア左に起点を作ると、左ポケットに走ったMFアレクシス・マック・アリスターの折り返しにFWモハメド・サラーが反応。だが、ダイレクトシュートはDFヌーノ・メンデスにブロックされた。
その後もリバプールがサラーの右サイドを中心に攻撃を仕掛けたが、パリSGがワンチャンスで試合を動かした。前半11分、N・メンデスの縦パスをFWウスマン・デンベレが収め、中央で起点を作ると、右サイドへの展開からバルコラが縦に突破。バルコラのパスがリバプールDFイブラヒマ・コナテのクリアミスを誘うと、こぼれ球をデンベレが押し込み、2戦合計スコアは1-1と振り出しに戻った。
するとここからはパリSGの勢いが強まり、前半17分にもビッグチャンス。クバラツヘリアが中盤でボールを奪い、ショートカウンターの局面でスルーパスを送ると、これにバルコラが抜け出した。だが、左に持ち出して放ったシュートはアリソンがファインセーブ。第1戦で圧倒的なパフォーマンスを見せたリバプールの守護神がまたもチームを救った。
さらにパリSGは前半32分、今度はMFビティーニャが高い位置でボールを奪うと、またもクバラツヘリアがスルーパスを出し、これにデンベレが反応したが、再びアリソンが飛び出して阻止。同35分にはバルコラが中央、デンベレが右に開くローテーションからクバラツヘリアが決定的なシュートを放つも、MFライアン・フラーフェンベルフに当たって枠を外れた。
そのまま試合は後半へ。最初の決定機は9分、リバプールはFWディオゴ・ジョタのスルーパスからFWルイス・ディアスが左サイドを攻め、折り返しのパスからDFトレント・アレクサンダー・アーノルドが右足を振り抜くと、ドンナルンマに阻まれるも波状攻撃を開始。最後はアレクサンダー・アーノルドのクロスをショボスライが押し込んだが、ディアスにオフサイドがあったとしてゴールは認められなかった。
さらにリバプールは後半13分、左サイドを攻め上がったディアスのクロスにまたもショボスライが合わせたが、これはDFウィリアム・パチョがスーパーブロック。同14分にはマック・アリスターの右CKにディアスが頭で合わせるも、ここでもドンナルンマのスーパーセーブに阻まれ、短時間での猛攻は実らなかった。
そうして迎えた後半26分、リバプールが痛いアクシデントに襲われる。アレクサンダー・アーノルドがピッチ脇でスライディングした際、右膝をひねる形で負傷。苦悶の表情を浮かべながらピッチに寝転び、怪我の重さを感じさせた。直後、ハイプレスで負荷の大きかったジョタもピッチを退き、DFジャレル・クアンサーとFWダルウィン・ヌニェスが投入された。
それでも終盤はリバプールが主導権を握り、セットプレーやシンプルなクロスの飛び道具も交えながら猛攻を展開。パリSGは1枚カードを受けていたDFマルキーニョスに代わってDFルーカス・ベラルドを入れ、攻撃をやり過ごした。そのまま互いに決着をつけるゴールは奪えず、2戦合計スコア1-1で延長戦にもつれ込んだ。
延長前半開始時、リバプールは警告を受けていたマック・アリスターに代わってMFカーティス・ジョーンズ、パリSGはMFファビアン・ルイスに代わってMFウォーレン・ザイール・エメリをそれぞれ投入。最初のチャンスは延長前半4分、パリSGは後半途中出場のFWデジレ・ドゥエが意表を突いたタイミングで左足シュートを狙ったが、わずかに左へ外れた。
延長戦は両チームともに見せ場の少ない中、延長前半12分、リバプールはディアスに代わってFWコーディ・ガクポ、パリSGはクバラツヘリアに代わってFWイ・ガンインを投入。そしてそのまま迎えた延長前半開始時には、リバプールがショボスライに代わって第1戦の勝利に導いたエリオットを起用した。
そうして迎えた延長後半4分、パリSGはビティーニャのパスからデンベレが右足で狙ったが、アリソンが完璧な反応でスーパーセーブ。するとこのプレーでコナテの足がつり、ここで遠藤が途中出場。欧州CLラウンド16第2戦の延長戦という緊迫感の中でCBでの緊急起用となった。その後はパリSGが押し込む時間が続く中、遠藤はデンベレをケアするポジション取りで守備に安定感をもたらした。
それでも決着はつかず、勝負はPK戦へ。先攻のパリSGはビティーニャが成功させ、リバプールもサラーが決め切り、互いに良い滑り出しを見せた。ところが命運が分かれたのは2人目。パリSGは延長後半終了間際に交代出場したFWゴンサロ・ラモスが成功させたが、リバプールはヌニェスのキックがドンナルンマに阻まれる。さらにドンナルンマはリバプール3人目のC・ジョーンズのキックも阻止。パリSGはデンベレ、ドゥエと全員が成功させ、PK戦の死闘を制した。
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データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります
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